どうして勉強するのか | 京極一樹の数学塾

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どうして勉強するのか

勉強する目的は何か

東大に入るための方法論を述べながら、こんなことを述べるのは以外かも知れませんが、勉強をする理由に悩んでいる方が少しでもおられたら、その方々には少しは参考になるのではないかと思います。正直言ってこれは「太陽と風の教室」という織田裕二が規格外れの教師を演ずるドラマを見て書き始めたら、小生が書きたかった答えそのままをいわれてしまって困っているのですが。

「どうして勉強するのか」これはまず、永遠の課題です。小学生でも、中学生でも、高校生でも、大学生でも、社会人でも、その年代と時期と応じて、その時期に持つ感性と熱意に応じて、それぞれ大きく異なる答えがあっていいと思います。そして小生はこう思います。その先に何があるのかを知るためだ、と。

たとえば数学、これは中学の数学から、数I~数IIIに行くにしたがってむずかしくなっていきますが、そのステップごとにほとんど毎日感動を覚えました。「えっ何?」「どうしてこうなるの?」「そんなはずはないでしょう」「あっ本当だ」これの繰り返しが数学でした。そして物理も同じでした。ですから、楽しいから、勉強の意義に悩んだことは一度もありませんでした。正直言って楽しくて仕方がなかった。これは、今でも同じです。勉強して生きていける学生諸君はうらやましい! そんな時代は今だけですよ!

次に現代国語・古文・漢文、これらも毎日、感動の連続でした。ただしこれには、教える側の人格が大きく影響します。なぜなら、国語は、「教師がどう感じているかに共鳴できるかどうか」が理解力の成長に大きく影響するからです。こう教えろと書いてあるからこうだろう、という教師の言うことはまったく信用できませんでした。そして高校2年のときに生まれて初めて、教師ではなく「先生」と呼べる国語教師に出会えました。その先生は、1年間に学ぶべき分量をまったく無視して、夏目漱石の「こころ」の数頁(20頁くらいだったか)を1学期かけて教えてくれました。

いい加減に答えると、悲しそうに笑って、「君はそう感じるのかい」といわれるので、それが悔しくて、自信持って言える答えが出るまで毎日予習しました。次は古文・漢文です。これもそのある1人の先生によって目が開かれました。無味乾燥に見える漢字とひらがなの中に、見たことのない世界が見えてきました。今でもいくつかのフレーズは覚えています。暗記は大嫌いなのですが。

日本史も世界史も、政治経済も、倫理社会も、学ぶことすべてが目新しいものであり、ひとつひとつ学ぶたびに感動がありました。公家や武士が主導した時代はどんなものだったのか、江戸時代の雰囲気はどんあものだったのか、自由民権運動の熱気はどんなものだったのかが、教科書の無味乾燥な文章の中に見えました。小生にとっては教科書が、新しい世界を知る映画館のように思えました。多分これもその「国語の先生」のおかげでしょう。それに比べてどうも英語は、楽しくなくて苦労しました。そばにガイジンもいなかったし、英語を学ぶ楽しさだけは余り発見できませんでした。

「太陽と風の教室」では「勉強は宝探しだ」と言っています。その通りです。

勉強が楽しかったからこそ、満点を狙えて、試験を受けるのが楽しかった。ほとんどゲームでした。逆にそうでも思えなければ、苦行を乗り越えて東大には入れなかったでしょう。それから、当時は「選択」がなく、高校生全員が数Iから数IIIまで、国語も全部、社会も理科も全科目履修しました。今となっては想像を絶する分量なのでしょうが、「偏っていない」という自信が自分を支えてくれました。

ただし、もしここまで楽しくなければ、楽しくなるまで時間を置いたりするのもよい方法でしょう。小生は、勉強は楽しかったのですが、実はクラブに入ってスポーツもしたかったのです。ですから、高校時代は仲間と一緒に思いっきりスポーツやって、浪人してから東大目指してもよいし、その方が多分幸福な人生でしょう。甲子園や花園、春高を目指して、高校を卒業した後で、死ぬほど勉強しても遅くはないでしょう。その方が人間性が育つと思います。それはそれで納得できる話でしょう。

もう1つ勉強する理由がありました。死ぬほど勉強してもまだ、高校3年の18歳の時期には、自分の人生を決めることができませんでした。何になるのか決心できなかったのです。土台、18歳で人生を決めることなどできるはずがないのです。だから勉強しました。本当にやりたいことが決まるまで、どんどん勉強すべきでしょう。

勉強は役に立つのか

誰も触れない内容に「太陽と風の教室」ではふれていました。小生も薄々感じていました。もし入試の模試を先生方が受けたら何点なのだろうか。多分半分くらいかな、と。これを「太陽と風の教室」では、「勉強は社会では役に立たないから先生方はよい成績を取れない」といっていました。これは違うと思います。

学ぶ側はそれが商売であって、全知全霊をつぎ込んで勉強しています。現在進行形で勉強しているから成果が上げられるのです。先生方は担当教科以外は何十年も前に勉強した内容であって、比較するのが大きな間違いです。さらに先生方は、勉強する以外に、家族と社会と生徒のことを考えるのが商売なので、勉強は進行形ではありません。しかし確かにその意味では、社会では学校で学んだことのほとんどは役に立たないとは言えるでしょう。

高校・大学で勉強した内容のうち「知識」は、学者にならない限り、その分野が必要な職業につかない限り、ほとんど役に立ちません。しかし、勉強する過程で身に付けた理解力、根性、自制心は役に立ちます。勉強しなければ感性・感受性も身につきません。感動する心も育たないのではないでしょうか。鶏と卵の関係なのですが、「勉強しなければ勉強の楽しさがわからない」のです。そしてこれを理解させ導くために「先生」が存在するはずなのです。

知識が必要ならインターネットで調べれば済む、という考え方もあります。しかし、ちょっと深みに入ると、基礎がなければ理解できません。だから最低限の知識は必要です。ただしそれが、人によって学科によって、レベルや程度に差があるでしょう。曽野綾子さんは「2次方程式の解の公式は今まで一度も必要にはならなかった」といわれました。その通りでしょう。いくら考えてても、これを必要とする社会事象は思いつきませんでした。ですから中学の数学には不要かもしれません。しかし、高校の数学には最低限の基礎知識として必須の内容になります。判別式は行列でも微分方程式でも有用なツールです。

しかし、地球が太陽の周りをまわっていることを「知らなくてもいいこと」といえるでしょうか。これは数学者の上野健爾氏が述べられたことです。そして、地動説と2次方程式にそんなに大きな違いはあるのでしょうか。

もともと、「何のために勉強するのか」を考える自体が意味のないことなのです。なぜなら勉強は「修行」です。いろいろな見方・考え方を身につけて、それを応用するか、新しい見方・考え方を創造するか、その準備のために勉強が必要なのです。

少しは参考になったでしょうか。

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