素粒子物理 | 京極一樹の数学塾

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『だれにでもわかる 素粒子物理』

p_physics.jpg著者:    京極一樹
発行所:   技術評論社
発行日:    2008/12/12
ISBN:     4774137081
頁数:    B5版128頁
本体価格:  ¥1,380(税抜)

はじめに

今回の南部博士、小林博士、益川博士の三氏の受賞で素粒子物理の分野でのノーベル賞受賞者は突然今までの倍の6人になりました。賞が重要、人数が重要というわけではないのですが、これは遅かったとしか言いようがありません。研究者の功績がどのように認められるかということは、研究者の評価、研究の評価、後進のバイタリティに大きな影響を持ちます。
日本人研究者の素粒子物理学における貢献には素晴らしいものがあり、国内のみならず、米国フェルミ研、ブルックヘブン研や西独DESY、スイスのCERNなどでも多くの研究者が研究に従事し、マネジメントにも参加してきました。そして日本の技術力も非常に高く評価され、その海外での活躍には目を見はるものがあります。

本書では、このような日本の研究や技術に最大限配慮しながら、一般の方にも日本の素粒子物理学の現状をご理解いただけるよう、わかりやすい解説に努力しました。まずは最初の章で、スウェーデン王立科学アカデミーのノーベル賞授賞のプレスリリースを解説し、ここで一発理解を目指します。僭越ながら「素粒子物理学小史」もまとめてみました。
また本書では、数式はできるだけ使わず、図解を多用したので、予備知識のない方々でも何とか最後までお読みいただけるものになったのではないかと思います。

いまや素粒子物理学は、新粒子発見の時代から「対称性の破れ」の研究を経て、新しい物理法則の構築の時代に移りつつあります。本書により、今までよりももっと多くの方々に、素粒子物理学に興味を持って頂けたら、と切望する次第です。
日本の研究者の方々の中には、これからまだまだノーベル賞受賞を期待できる方々がたくさんおられます。遅すぎない受賞が今後もっと実現することを期待します。残念ながら、ニュートリノ振動を発見してノーベル賞受賞の最右翼であった戸塚博士は昨年7月にご他界されました。ここにご冥福をお祈り申し上げます。

最後に、本書の著作に多大なご支援を頂戴しました、高エネルギー加速器研究機構広報室の森田室長、さまざまなご助言を頂戴した技術評論社の西村俊滋編集長、菊池猛氏に心から御礼申し上げます。
2008年11月
著者


第1章 2008年ノーベル物理学賞と素粒子物理学小史
1.1 日本の素粒子物理学はトップレベル
〔コラム〕2008年ノーベル物理学賞 プレスリリース
プレスリリース解説
1.2 素粒子物理学小史
素粒子物理学の発展の6つの段階
[1] 前期量子論の時代(~1924年)
[2] 量子力学・加速器登場の時代(1925~1945年)
〔コラム〕素粒子物理学小年表 1/2 (1890~1959) 関連図
[3] 新粒子発見・理論発展の時代(1946~1959年)
〔コラム〕素粒子物理学小年表 1/2 (1890~1959) 年代表
[4] 標準模型の基礎確立の時代(1960~1969年)
[5] 6つのクォークの時代(1970~1983年)
〔コラム〕素粒子物理学小年表 2/2 (1960~2008) 関連図
[6] 標準模型の進化の時代(1984~)
〔コラム〕素粒子物理学小年表 2/2 (1960~2008) 年代表

第2章 素粒子とは何か
2.1 物質を構成するもの
物質は何からできているのか
素粒子にはどんなものがあるのか
〔コラム〕分子・原子・原子核・電子・クォークの大きさ
2.2 クォークとは何か
どうしてクォークが必要だったのか
〔コラム〕メンデレーエフの周期表とクォーク模型
どんなモデルが提案されたのか
〔コラム〕フェルミ・ヤン模型 ⇒ 坂田模型 ⇒ クォーク模型
2.3 クォーク模型とは何か
素粒子の分類と量子数
スピン量子数とは何か
〔コラム〕クォークの組み合わせによる核子の構成
〔コラム〕スピン量子数のz成分の考え方
〔コラム〕クォーク模型の4つのグループ
アイソスピンとは何か
ストレンジネスと超電荷とは何か
〔コラム〕メソン八重項の構成
オメガ粒子(Ω-)の発見から「カラ―」へ
〔コラム〕3つのクォーク(u,d,s)の量子数一覧
〔コラム〕バリオン量子数一覧表(u,d,s)
2.4 中間のまとめ
ハドロンとレプトンの関係は?
物質の素粒子がすべて見つかった?
〔コラム〕物質を構成する粒子・素粒子一覧
2.5 4つの力と素粒子
4つの相互作用とは?
〔コラム〕4つの相互作用とゲージ粒子
〔コラム〕素粒子の簡単な一覧図
2.6 π中間子とK中間子
中間子論と強い相互作用
陽子と中性子を結び付けるものは何か
〔コラム〕核力のふるまいと湯川力の証明
π中間子の発見
K中間子の発見とストレンジネス
〔コラム〕クォーク模型におけるK中間子のπ中間子への崩壊
2.7 クォーク発見の歴史
クォークの発見
現代のラザフォード散乱
〔コラム〕ラザフォード散乱における散乱の度合い
〔コラム〕原子核内外の散乱実験の概要
ラムダ粒子の発見
〔コラム〕散乱実験では粒子の電荷は2乗和しか見えない
〔コラム〕散乱実験では粒子の運動量も見える
チャーム・クォークの発見
〔コラム〕ラムダ粒子とは何者か? ストレンジ・クォークを持つ粒子であった!
〔コラム〕強い相互作用の質量への影響が小さいクォークは?
ボトム・クォークとトップ・クォークの発見
〔コラム〕5つのクォークと中間子の関係
2.8 レプトンとウィークボソンの発見
レプトンとは何か
クォークとレプトンの対称性
〔コラム〕クォークとレプトンの3つの世代と質量
ミューオンとタウ粒子の発見
ベータ崩壊におけるニュートリノの発見
〔コラム〕ベータ崩壊におけるエネルギーの分配
弱い相互作用とウィークボソンの発見
フェルミ型相互作用とは何か
〔コラム〕湯川ポテンシャルでの力の比較
2.9 ファインマン図の見方
ファインマン図とは何か
〔コラム〕ベータ崩壊のファインマン図
2.10 ニュートリノの探究
3種類あったニュートリノ
〔コラム〕π中間子とタウ粒子の崩壊で生ずるニュートリノ
〔コラム〕電子・ニュートリノとミューオン・ニュートリノの判別実験
ニュートリノはどうやって捕まえるか
〔コラム〕カミオカンデとスーパーカミオカンデ

第3章 素粒子理論とはどんなものか
3.1 標準模型とは何か
標準模型・標準理論とは何か
標準模型の基礎理論
〔コラム〕標準模型の構成
〔コラム〕宇宙創成直後に起こった4つの力の分離の過程
素粒子に働く力の統一理論
ゲージ理論とは何か
〔コラム〕標準模型から大統一理論に向けて
3.2 量子力学とは何か
光の粒子性と物質の波動性
〔コラム〕プランクの量子仮説
〔コラム〕レーナルトの実験
シュレーディンガー方程式の発見
ハイゼンベルグの不確定性原理
〔コラム〕ハイゼンベルグの不確定性原理に関するガモフの思考実験
3.3 量子電磁力学とは何か
粒子から波動へ・波動から粒子へ
粒子の生成・消滅の取り扱い
〔コラム〕粒の量子化と場の量子化
〔コラム〕素粒子物理学における真空状態
量子電磁力学とくりこみ理論
〔コラム〕電子と光子の相互作用と量子電磁力学におけるくりこみ
3.4 量子色力学とは何か
量子電磁力学 vs 量子色力学
カラーとグルーオンの導入
〔コラム〕クォーク反応のダイナミクス
グルーオンの導入と量子色力学の構築
〔コラム〕クォークのカラー荷の交換のしくみ
グルーオンの検出
強い相互作用の漸近的自由性
〔コラム〕ハドロンジェットとは何か
〔コラム〕クォークどうしを近づけたり引き離したらどうなるか
3.5 電弱理論とは何か
電磁相互作用と弱い相互作用の統一
ウィークボソンとは何か
〔コラム〕標準模型と4つの相互作用と媒介粒子
〔コラム〕アップ/ダウン・クォークとレプトンなどの分類
ゲージ理論の対称性
〔コラム〕ゲージ理論の簡単な説明
3.6 素粒子の質量の根源は何か
標準模型における素粒子の質量
〔コラム〕素粒子の右巻き・左巻きと弱い相互作用
〔コラム〕左巻きしかない粒子には質量がない?
ヒッグス粒子とヒッグス機構
〔コラム〕対称性の自発的破れの解説
カイラル対称性の自発的破れ
〔コラム〕質量発生のプロセス

第4章 素粒子の最新の理論と実験
4.1 クォークの崩壊とB中間子
クォークの崩壊
B中間子崩壊の実験
〔コラム〕弱い相互作用によるクォークの崩壊の例
B中間子研究の意義
〔コラム〕B中間子崩壊の親粒子
〔コラム〕KEKB加速器とBファクトリー
4.2 物理法則の破れとは何か
素粒子反応と保存則と対称性
〔コラム〕保存量の保存・非保存(標準模型)
〔コラム〕保存則と対称性
保存される物理量
相互作用によって保存される/されない量子数
〔コラム〕アイソスピン・弱アイソスピンの例
フレーバーと世代の保存・非保存
パリティの破れとC変換・P変換
〔コラム〕素粒子の電荷・質量とクォーク・レプトンの崩壊
パリティの破れ
〔コラム〕CP対称性とは?
〔コラム〕K0中間子崩壊とCP対称性の破れ
4.3 CP対称性の破れの理論と実験
CP対称性の破れを解き明かした小林・益川理論
〔コラム〕小林・益川理論の構造
〔コラム〕中性K中間子崩壊のペンギン過程
世代混合のしくみ
B中間子崩壊におけるCP対称性の破れ
〔コラム〕宇宙に反物質が少ない理由は?
〔コラム〕ウプシロン中間子とB0中間子の崩壊
4.4 ニュートリノ振動とは何か
ニュートリノ振動の観測
〔コラム〕ニュートリノ振動のしくみ
人工ニュートリノによるK2K実験
〔コラム〕人工ニュートリノによるニュートリノ振動検出実験
T2K実験による3世代間振動の研究
ニュートリノ質量の精密測定
〔コラム〕最後のニュートリノ振動
〔コラム〕二重ベータ崩壊とマヨラナ粒子
4.5 標準理論を越えて
大統一理論・超大統一理論とは何か
SU(5)模型の現状
〔コラム〕標準理論では統一できない3つの力
超対称理論とは何か
超弦理論・M理論・量子重力理論とは何か
〔コラム〕超対称理論と超対称粒子
4.6 LHCとは何か
完成間近のLHC
LHCにおける日本の役割
〔コラム〕LHCの規模と実験装置
〔コラム〕LEP・LEPII・LHCとヒッグス粒子探究の歴史
LHCとヒッグス粒子
〔コラム〕粒子のエネルギーと加速器の発達

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