★三角関数の積分のツボ
●三角関数の1乗化の公式
さて、個別の積分公式に入る前に、受験生にとってもっとも大事な「黄金公式」をご紹介しましょう。多くの場合「関数の積」はそのままでは積分できません。積を三角関数の1次式に変換する公式、これだけは暗記しましょう。暗記の大っ嫌いな筆者が暗記をお勧めするのですから、どれだけ重要かご理解ください。それは[1乗化と置換積分の手法]です。
1乗化と置換積分の手法」
[積和計算の例題]
以下の公式はこれらを使いこなした結果です。
●三角関数のn乗の積分公式
三角関数の積分は1乗、2乗、3乗、4乗ではかなり異なります。まずは[1倍角]。もうここで分数積分や置換積分、部分分数分解が出て来ます。上に示した[1乗化と置換積分の手法]は随所で利用しています。
[1乗]
次が[2乗]。「積」のままでは積分しにくいので、2乗を1乗に変えるもっとも簡単な方法は半角公式の利用。他はかなり難しい。多分[2乗]がもっともむずかしい
[2乗]
[3乗]は置換積分が適用しやすいので簡単になります。部分分数展開が複雑ですが…。。
[4乗]は、ほとんど興味本位の計算ですが、「1倍角化の手法」を2回繰り返すなどの方法を利用します。定積分の場合はウォリスの公式を利用するのが簡単です。
●三角関数と指数関数の積の積分
入試に頻出の公式です。2つの計算を組みにして計算した方が間違いが減ると思います。片方だけに絞って計算すると、符号の間違いを起こしそうです。